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CAPTOでわかった、ストロークの支点という概念

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こんにちは。

今日はちょっと聴き慣れない概念のお話です。その名も”ストロークの支点”というやつです。

検索とかにも引っかかりにくい話題だとは思いますが、フェースコントロールや、タッチのコントロール(加速度、速度)を考えると重要なポイントになりそうです。

普通、ストロークのことを考えてみますと、パターは手元(グリップ)を中心にした振り子運動をしているようなイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?

1.パッティングの運動の支点は一つではない?

実際に体とパターの接点はグリップになりますし、パターを移動させる時もグリップを持つのでそのような認識になりやすいと思います。しかしながら、こちらの映像をみていただきたいのですが、運動の支点は決して一つではなく、その人のストロークのタイプによって色々と変化しうるのです。

みていただいたように、運動の支点がヘッド側(低くなる)にくるとグリップエンド側がヘッドの動きと逆側に大きく移動していることがわかると思います。その反対に支点が高くなると、グリップエンドの動きが小さくなり、クラブヘッドの移動と同じ方向に移動していくことがわかると思います。

このように、パターという真っ直ぐの棒ではありますが、運動のパターンは実に多様で、それを決めているのは、外でもない、人間の脳みそ&身体構造ということになってきます。

2.パッティングの支点位置とスピードジェネレータ

こちら、パター解析センサーCAPTO(キャプト)によってとった、いくつかのストロークのデータになります。

パター解析センサーCAPTOによる支点の低いストローク

これはグリップの下側に支点がありますね。体のパーツ的にはどのあたりを主に使ったストロークでしょうか? ストロークの半径は68cm とあります。使っているパターは34インチなので約87cm になりますので、ちょうどグリップの下が視点になります

おそらくこの場合はストロークを動画や写真でみてもそれとわかるはずですが、手首あたりの運動がとても多いストロークと言えます。

ジャスティンローズのパッティングコーチであえる、David Orrはこれを”スピードジェネレータ”と呼びますが、体の主にどのパーツで運動を生み出しているか、という考え方になります。

このストロークは手首(右か左)がジェネレータになっている可能性が高いと思われます。(実際に私が手首を多く使って行ったストロークです)

パター解析CAPTOによる支点が胸にあるストローク

こちらはどうでしょうか?

支点が胸骨の上あたりにあるのがわかります。上の写真と比べて、緑色の円が大きくなっていることがわかります。この緑色がいわゆるスイングプレーンですね。(パッティングプレーン)

スピードジェネレータは胸です。チェストターンメインで、手首は前腕のローテーションを極力使わない意識です。

パター解析CAPTOによる支点が体の外にあるストローク

最後にこちらはどうでしょうか? 支点が胸を超え、頭を超えて空中にあります。半径のサイズは168cmとあります。この場合スピードジェネレータは?

たまにゴルフ場でもお見かけしますが左右の上腕をメインにストロークするイメージです。結構トリッキーな動きで、体の外に支点がくる場合はかなり複雑な動作が混ざっている可能性があります。

以上みてきたように、自分のストロークの支点の位置とプレーンの半径、スピードジェネレータがどこにあるかということが理解できると、自分のストロークの特徴(いいこと、わるいこと)がよりよく見えてきます。つまり対策が打てるようになります!

3.支点の位置とスイングプレーンの傾き

次に、この二つの写真をみてみます。

先ほどの比較では正面から支点の高さという観点でストロークの分析、スピードジェネレータを探してみました。今度は、ダウンザラインからスイングプレーンの傾きをみてみます。

CAPTO解析によるスイングプレーン後方(逆プレーン)

こちらのデータだと支点が体の前方に飛び出しています。プレーンも体の外にあることがわかります。ピンク色のラインはシャフトプレーン、実際のシャフトの角度になります。CAPTOのプレーンデータはインパクト前後5cm範囲で解析を行いますが、このデータの意味するところは、インパクト前後でパターがOut-In-Outと逆の弧を描いたことを意味します。

じつはプロでもこういうストロークになっているケースがあります、決して珍しいことではないですが、意識としては過度なインサイドーインサイドを嫌って真っ直ぐヘッドを使おうというタイプや、カット気味に打ちたいが左にひっかけるのを嫌うタイプにも多くみられる傾向です。

操作が多めに見受けられるため、フェースコントロールの一貫性に問題が出そうなストロークです。

一方でこちらのデータは、プレーンがきれいに胸骨上を通過して体側に緑のラインがきていることがわかります。

CAPTO解析によるスイングプレーン後方(胸骨)

先ほどのチェストターンストロークで、きれいにIn to In の軌跡を描いたストロークになります。支点の位置が体の中にあり、かつプレーンの角度も12度前後ということで、安定感のあるストロークということが言えそうです。

ちなみに、パッティングテンプレートという練習器具をご存知ですか?

12度のパッティングテンプレート

真上からみたパター軌道とその時のフェース面の変化をプリントした練習器具ですが、テンプレートにはプレーンの角度を表す12,15,18度という表記があります。このストロークはまさに、12度のテンプレート通りのストロークになっていると言えます。

この傾いたプレーンを地面に投射したものがまさに、クラブ軌道となることがわかるかと思います。

以上、ちょっと聴き慣れない概念だとは思いますが、パッティングストロークの支点と半径のサイズ、スイングプレーンの傾きというものが理解できると、より効果的にパッティング練習を行うことができる可能性が高まります。

それでは、Enjoy Golf !!!!

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